義務教育と働き方改革(Shin)
今回も、働き方改革についてです。
1、生産性と義務教育
以前にも何度か指摘している通り、残業を減らす一つの方法は生産性を上げることです。で、そのためには、外的要因(人間関係、職場の雰囲気、使用するツールなど)と、内的要因(タスクの処理速度、体力、やる気等)に対処することが必要です。
そのうち、外的要因は外部からの働きかけを利用して短中期的に変えることが可能です。例えば、行政指導、法律改正、コンサルタントによる指導などです。ですが、内的要因に関しては、あくまで各社員に帰する問題であるため、簡単に変えることはできません。そこで、義務教育を通して生産性の高い人材を育成することが必要になるのではないでしょうか。
2、義務教育と結びつく生産性の要素とは?
ここで生産性の高い人材といっても色々な要素を含むわけですが、私は以下の様に分類できると考えています。
①短期的に習得可能な能力
肉体面:タスクの処理ノウハウ、ツールの賢い使い方 など
精神面:モチベーション(プレッシャーなど外発的なもの) など
②中長期的に習得可能な能力
肉体面:体力 など
精神面:モチベーション(内発的なもの)、メリハリ、集中力 など
このうち、義務教育で身につけるべき要素は、もちろん「中長期的に習得可能な精神面の能力」でしょう。
では、義務教育でどのようにしてこれらの能力を身につけるのでしょう。私の周りの人を見ていると、学生時代にしっかりと勉強し、かつ、良い成績を残している人は、タスクをこなす能力が高いように思います。また、部活等に打ち込み、大会でいい成績を残している人も同様です。つまり、「義務教育の過程で、目的意識を持って一つの物事に集中して取り組み、結果を出す」ということが重要なのです。
3、学校は生徒にもっと介入すべき
現在の義務教育では、この能力を自然と身につけている人と全く身についていない人に二極化しやすいと思います。もちろん、無理やり部活に参加させるなどは個人の自由を尊重していないわけですが、とはいえ、生徒に対して、学生時代に何か打ち込むことのできるテーマを見つけさせてあげることは、学校の義務なのではないでしょうか。
現在の教育システムは、放牧的です。集団授業や部活など積極的に参加するものには手厚い教育が与えられますが、だらだらと学生生活を送っている人に介入する気はありません。適度な成績と適度な出席数を確保していれば。(同様に、友達作りに関して放牧的であることも問題だと思います。)
もちろん、ブラックな職種である先生にこれ以上の負担を押し付けることは好ましくないですが、何かしらの方法で解決すべき問題ではあるでしょう。
先生の負担を増やさず、生徒の自由を過度に制限せず、絶妙なバランスで解決する方法は何か、日々考えているShinでした。
以上です。