S&Kのブログ

世の中の思い込みを検証していくブログ

アプリを使って生産性を上げよう(Shin)

「働き方改革」について以前から何度か投稿していますが、今回は、個人のレベルで生産性を上げるために使えるアプリを紹介します。

 

生産性の向上のためには、無駄な時間をいかに削るかが重要になります。

産業界の例で言うと、トヨタの生産方式は、効率性を極限まで高めていることが競争力の源泉となっています。そのために工場では、①「付加価値のある作業」②「必要だが付加価値のない作業」③「必要でもないし付加価値のない作業」の3つに業務を区分し、②と③を減らしていくために日々改善を行っているそうです。

 

個人のレベルにおいても、例えば、①「確実に仕事の成果に繋がっている活動」②「確実か不明であるが、仕事の成果に繋がる可能性がある活動」③「仕事の成果に全く結びつかない活動」といった具合に、業務中の時間の使い方を分類・整理することが必要だと思います。

そして何よりも、各作業に費やした時間を可視化させることが、非常に重要です。なんとなく無駄な時間が多いと思っているよりも、データとして明確に自己の生産性の度合を把握している方が、改善しようという気持ちになるものです。また、生産性の改善にどれだけの余地があるのか理解することもできます。

 

そこで、私がおススメするのが「RescueTime」というアプリです。

www.rescuetime.com

 

このアプリは、登録した端末(PC、スマホなど)において、各ツールに割いた時間を計測してくれます。そして、各ツールの使用目的を、与えられた項目の中から選択することで、生産性の高い時間と低い時間をグラフ化してくれるのです。

メールアプリなら「Communication&Scheduling」、ウェブ上での調べ物なら「Business」、youtubeなら「Entertaiment」といったように設定します(※実際は、より細かい項目設定が可能です)。そして、1日の終わりにRescueTimeを開くことで、自分が何にどれだけの時間を使ったかを、明確に把握することができるのです。

 

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↑グラフの例。各カテゴリーに割いた時間だけでなく、建設的な作業かどうかも判定してくれる。「Business」は青色で建設的だが、「Entertainment」は赤色で無駄な時間である。

 

日常生活における大半の時間は、何かしらの端末を操作して過ごしています。特に職場では、会議など一部を除いて作業が電子化されており、RescueTimeで作業時間を計測することが可能です。

また、このアプリは、PCだけでなく、スマホタブレットなど普段使用する全ての端末にインストールしておくことで、より正確な時間管理が可能になります。

 

私も、Rescue Timeを使うことで、「時間の使い方を週末に確認し、次の週はどのように改善すべきか検討する」ということを習慣づけています。生産性を上げるためには、このように、試行錯誤しながら漸進的に改善をしていくことが一番なのではないでしょうか。

 

以上です。

 

Shin

従順であるな、素直であれ part2 (Koara)

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前回の記事では素直さと従順さの違いについてお話しました。人の意見をまずは聞きいれ、そのうえで自分の頭で考えるのが大切だとお伝えしたと思います。そこで、今回は私がそんなことを考えるにいたった経緯についてお話したいと思います。

と大げさに前置きしたものの、実はそんなに大した話ではありません。

きっかけは、私自身が

「素直さに欠ける」

というフィードバックを受けたことです。

あれは私が就職活動をしていた時でした。とあるベンチャー企業の面接を受けていたのですが、無事に最終選考まで進むことができ、社長と直接お話しました。

面接の内容自体は「今までの自分の人生を振り返りながら紹介する」というものでそれなりに話せたという感触だったため、そこそこに満足して帰路につきました。

ところが後日メールで連絡が来て、結果は不採用。その時に一緒に伝えられたフィードバックが上記の

「どことなく素直さに欠ける」

というものでした。正直、このフィードバックを最初に読んだ時の感想は

「え?」

っていう感じでした。今まで生きてきて、自分は素直じゃないという感覚は持ったことがなかったので、このフィードバックには頭が完全に?になりました。いったいどこの受け答えから、そういう印象を持たれたのかすら分からなかったのです。

例えば「分析力が低い」「説明力が足りない」といった評価であれば、自分では十分なつもりでもまだまだだったんだな、などと思えたと思うのですが、漠然と素直さと言われても、どこをどうしたらいいのか全く分かりませんでした。社長さんの話を頭ごなしに否定したとか、話をさえぎったとかいう記憶もなかったので・・・。

ところがもっと驚いたのはこの後で、この話を友人何人かにしたところ、全員が

「いや、合ってんじゃね?」

「社長さん、よくわかってんじゃん」

というリアクションだったのです。ここまで来てやっと

「え、自分ってそんなに素直じゃないの?」

と思って、いろいろと考えたことをまとめたのが前回の記事です。

まぁ、結論としては私が思う素直と、他の人が考えている素直は違うもので、他の人の素直っていうのは私にとっての従順に近いな、というものでした。(もっとも、こんなふうに素直に受け入れないところが、まさに素直さに欠けるのかもしれませんが・・・笑)

たぶん、社長さんと話していた時も、社長さんの意見を丸飲みはしなかったと思います。「私はあくまでこう考えています」とか「私はこう感じていました」などの自分なりの感想や意見は伝えた記憶があります。そういう姿勢って見方によっては生意気ですし、素直じゃないと思われるのではないかと思います。

友人といる時も、いろいろアドバイスをもらっても結局最後は自分で決めています。アドバイスに従うときもありますし、やっぱり必要ないと思ったら従いません。ですので、「素直じゃないな」と思われても仕方のない部分もあるかと思います。

ですがやっぱり、従順になれと言われてもなりたくないですし、自分なりの素直を貫くしかないのかなと思っている今日この頃、というより常日頃です。

 

Koara

従順であるな、されど素直であれ(Koara)

「人の話は素直に聞きなさい」

というのは昔からよく言われる言葉です。親御さんからさんざん言われたという方もいるでしょうし、小学校から高校、大学までの間にも、割と聞くことになるフレーズだと思います。自己啓発本のようなものにも多く取り上げられていますし、社会に出てからも研修などで耳にする方も多いかもしれません。

私自身、素直であることはとても大切なことだと思います。特に他人からアドバイスをされたときや、指示されたときに、頭から否定するのではなく、とりあえずやってみるという姿勢は好感を持たれるでしょうし、人生の幅を広げてくれるでしょう。

「素直さ」は人生を楽しむ上で大切なポイントの一つだと思います。

自分の頭で考える??

ところで

「他人の意見に従うばかりでなく、自分の頭で考えろ」

というのもよく聞く話です。特に

「最近の若者は指示を待つばかりで自分から動こうとしない」

「言われたことはできるが、それ以上はできない」

などというフレーズは就活生や新入社員の方なら聞き覚えがあるのではないでしょうか。別に若者に限らなくとも、「YESマン」とか「腰ぎんちゃく」といった言葉は昔からあるわけで、人の意見に従うだけの人が揶揄される傾向は世代問わず、ずっとあったのでしょう。(若者が指示待ち化している、というのが正しいかどうかはさておきます。個人的には別に世代によるものではないと考えていますが。)

もちろん、自分の頭で考えるのもとても大切なことです。こんなことはいちいち書くまでもなくみなさん同意していただけると思います。

どちらも大切

素直であることと自分の頭で考えることはどちらも大切です。ですが、この二つを両立させるのはそんなに簡単ではありません。

「人の意見を聞き、アドバイスに従いつつも、自分の頭で考え、行動する」

こんなことができれば、周りに反感を持たれることもなく、さりとて 優柔不断だと思われることもないでしょう。

しかし、実際はこんなにうまくいかないことが多いです。

素直に生きようとしても、人から言われるアドバイスや、ネット・テレビ・本で見つかる情報はいくらでもありますし、種類も様々です。お互いに対立するような意見もたくさんあります。すべての意見に耳を傾けていたら、脳みそがパンクしてしまうでしょうし、とても実行不可能でしょう。

ではどうすればよいのか?

ではどうすればよいのでしょうか?

実は「素直に生きること」と「自分の頭で考えること」は矛盾しません。二つを両立させるのに必要なのは、割り切って自分本位になることです。

「え、自分勝手に生きろってこと?」

と思われたかもしれません。ですが、ここで私がお伝えしたいのは決してそういうことではありません。例えば、誰かにアドバイスされた場合に私がお勧めする方法を箇条書きでまとめてみました。

  1. 何かアドバイスされたら、できるだけ先入観を捨てて聞いてみる。
  2. 聞いてみたうえで、できる範囲で理解しようとしてみる。
  3. そのうえで自分に必要かどうか考える。
  4. 必要だと判断したら取り入れる

上の1と2と4は「素直さ」に関係する部分です。何か言われたらとりあえず先入観を持たずに聞いてみて、いいと思ったら取り入れます。そして3が「自分の頭で考える」という部分です。もらったアドバイスが今の自分にとって必要かどうか、自分で考え、そこまで必要ないと思ったものは潔く捨ててしまうのです。

アドバイスをもらえるのは確かにありがたいことです。ですがもらえるもののうち、本当に自分に必要なのはおそらく一部でしょう。それを越えて取り入れようとすると、結局自分がしんどくなってしまうのではないでしょうか。

いらない部分はとりあえず忘れて、いるものだけ活かす。それが私の思う割り切った自分本位の生き方です。

「素直」なのは素晴らしいことです。ですが周りの意見や情報をすべて吸収しようとするほど「従順」である必要はないのです。

特に悩んで、情報を求めているときには従順になりがちです。ですがそういうときほど必要なのは、落ち着いて自分も見つめなおすことだったりします。

良い意味で割り切って「自分本位」に生きるのも人生を楽しむコツではないでしょうか?

 

次回は私がこういったことを考えるにいたったある体験についてお話したいと思います。

Koara

スマホゲームにはまる理由(Shin)

みなさん、スマホゲームをやったことはありますか?

パズドラやモンストのDL数が4000万を超えているように、多くの人が経験者だと思います。中には、課金をする人も存在し、人によって数十万円もお金をつぎ込みます。また、中国や韓国で流行っている戦争ゲームだと、百万単位の課金者も存在します。

「たかがゲームにそんなにつぎ込むなんて意味わからない!」と思う人もいますが、背後には、個人の意思の弱さでは片づけられない問題があります。

 

1、スマホゲームにハマる理由

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それは、「手っ取り早く自分の成長を感じることができ、課金をすることで成長速度を確実に増すことが出きる」という性質です。これは、スマホゲームの本質的な価値です。

現実では、あらゆる面(勉強、スポーツ、仕事、恋愛など)で、短期的に成果を出すことが難しく、また、努力や投資したお金に見合った結果を得られないリスクがあります。

一方、スマホゲームでは、始めた当初はレベルをサクサク上げることができるうえ、課金で手に入るレアアイテムを使うことでステージを大幅に進めることが可能です。他のプレイヤーとの差も広げることができます。その上、プレイヤーを成長させるための道筋が明確です。これは非常に快感ですよね。

RPGのような育成ゲームも性質は似ていますが、例えば、ドラクエやFFなんかを見ると育成にかなりの時間を要します。スマホゲームは成長にかかる労力を極限まで減らしているのです。また、大乱闘のようなアクションゲームは、スポーツに近く、試行錯誤しながらスキルを向上させることが求められます。

 

2、スマホゲームの問題点

で、このようなスマホゲームの本質的な性質が問題になります。それは、「達成したい目標に向けて試行錯誤するという姿勢を馬鹿らしく感じさせてしまう」ということです。

現実では、チュートリアルをクリアすることで何人かの女の子と知り合い、その後は決められたデートプランで確実に好感度を上げることができ、その子に貢ぐほど彼女になる確率が高まるといった簡単な恋愛ゲームは存在しません。

先ほども述べた通り、手っ取り早く目標を達成できる方法などないのです。効率的な方法は存在しても、労力がかかるうえに、確実に成果を得られるわけではありません。そのため、スマホゲームのようなコスパの良い成長方法に浸かってしまうと、社会での生きにくさを感じやすくなってしまうのではないでしょうか。

 

もちろん、大乱闘のように試行錯誤しないとスキルを高めることができないゲームも存在するため、「どうせゲームにはまるのであれば、そのような高度なゲームを選ぶべき」というのが私の考えです。

みなさんは、いかがでしょうか。 

 

以上です。

 

Shin

働き方改革がなぜ進まないか(Shin)

以前のブログで、「働き方改革は、”業種×固定資産の大きさ”で分けて考えるべきである」と述べました。
scholar-curation.hatenablog.com


今回は、働き方改革について、人材市場の観点から考えていきたいと思います。

1、従業員の交渉力を上げるには?

従業員の労働時間を決定するのは会社ですが、従業員が交渉力を持つ方法が二つあります。一つ目は、労働組合の形で抗議を行い、時にはストライキを起こすという方法。二つ目は、労働環境が良い他の会社をいつでも選べるというシステムが整備されていること

で、私はこの2つ目の方法が非常に重要だと思います。つまり、労働市場流動性を上げることが、働き方改革を促進するのではということです。

2、労働市場流動性を上げるには?

まず、大前提としてワークライフバランスを重視したいと考える人が増えています。でも、それを理由に転職を行う人は多くないのが現状です。

その裏には、「個人に転職できるだけのスキルが身についていないから、あくまで特定の会社のスペシャリストとして育成されるから」「一つの会社で勤め上げるという風潮が以前として強いから」「転職活動が手間だから」「給料が下がってしまうから等、色々な要因が考えられます。

日本の転職市場の流動性の低さは昔から言われていることであり、最近は少しずつ改善が進んでいるものの不十分です。ですが、例えば、年功序列・長期雇用などの日本型雇用システムにはメリットも存在し、日本企業の競争力にも繋がっているため、それを完全に壊すことは現実的ではないと思います。

そこで注目すべき部分が、中途市場ではなく新卒市場です。転職市場と比べると、現状においても被雇用者(=ここでは学生)の交渉力は圧倒的に大きいです。

ですので、新卒応募者にワークライフバランスが整っている会社を選んでもらうための方法が重要になってきます。

そのためには、まず、ワークライフバランスの重要性を学生に理解してもらうことが必要です。仕事が未経験の学生にとって、どれくらいの割合で仕事とプライベートに時間を割くべきか実感がわきません。そのため、感覚的に理解してもらう事が必要であり、長期インターンは一つの有効な方法です。
次に、残業・拘束時間に関する正確な情報を学生に伝えるシステムを構築することが必要です。例えば、新卒を募集する段階で、残業時間を公表することを義務付けるといった方法が有効でしょうか。

3、まとめ

具体的な方法は色々と議論の余地がありますが、残業時間を減らすためには、ワークライフバランスが不十分な企業が新卒採用市場で苦戦する仕組みを作る」という方向性で考えることが必要かと思います。

以上です。

Shin

思い込みの活かし方(Koara)

みなさんは”ピグマリオン効果”というのをご存じでしょうか?

これは心理学の用語の一つで、「他人に対する期待が現実になる現象」を表した言葉です。つまり、「誰かに期待されると、それが本当に実現できる」というものです。

例を挙げてもう少し分かりやすく説明しましょう。例えば、サッカー少年のA君がいたとします。このとき、もし周囲が

「A君はサッカーが得意だから」

という態度で接すれば、それだけで本当にA君はサッカーが上達する、というのがピグマリオン効果です。ここで、大事なのは実際にA君がサッカーが上手なのかどうかは関係ない点です。

たとえ、今A君はサッカーが下手だったとしても、「上手いよね」とか「きっと上手くなるよね」といった期待をかけられることで、実力が上がるのです。

この効果は1960年代にアメリカの教育心理学者ローゼンタールとジェイコブソンによって検証されました。彼らは、ジェイコブソンの学校(彼は当時ある小学校の校長をしていました)の生徒によくある知能テストを受けさせます。しかし、教師たちには

「これは特別なテストで、近いうちに成績が上がる生徒を見つけ出すためのものだ」

と伝え、実際に何人かの生徒の名前を「成績が上がる候補」として教えたのです。ところが、この名前は完全にランダムに選ばれたものでした。実際のテストの成績はおろか、その時点での成績などとも何の関係もありません。

ですが、ふたを開けてみると、実際に名前を上げられた生徒たちの成績は向上していたのです。これは教師の期待が、生徒の成績に影響を与えていることを意味します。

どうして成績が伸びたのか、まではこの研究からはわかりません。「成績が伸びる生徒」に対しては、熱心に指導したからなのかもしれませんし、それとも期待されていることが生徒にも伝わって、自発的に勉強するようになったのかもしれません。

しかし、なんにせよ、「あの子はできるようになる」という一種の思い込みがプラスの効果を生み出したのは確かです。こどもと接する際に、「どうせできない」「やるだけ無駄だ」などと思うのではなく、「この子にはこういう面があるからもしかしたらうまくやれるかもしれないな」と考えてあげられれば、それだけでなにかが変わる可能性は大きくあります。

残念ながら、この実験は大人を対象にしたものではないので、部下や同僚、友人に対してピグマリオン効果が発揮されるかはわかりません。ぜひ、皆さん自身で試してみていただければと思います。

どうせ思い込むのなら

「あの人は○○だからきっとダメだろう」

というネガティブな思い込みより

「あの人は◇◇な良さがあるからきっとできるだろう」

というポジティブな思い込みを。

以上です。

Koara

苦手意識の影響力(Koara)

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突然ですが、みなさんは数学が得意ですか?

おそらく、数学を愛しているという方から、数字を見ただけで気分が悪くなるという方まで様々だと思います。

特に気分が悪くなってしまうという人は学校の定期テストなどは苦痛で仕方がなかったのではないでしょうか。

今回のお話は、そんな数学の点数を下げる原因になってしまうある理由についてお話します。(実は数学以外の話にも大いに応用できますので、何かしら苦手意識を持っているものがある人はご覧ください。)

女性は数学が不得意??

大学は文系と理系に分かれていますが、一般に理系は男性が多く、文系の特に文学部などは女性が多い印象です。もちろん、昔に比べれば理系に進む女性も増えてはいますが、それでも専攻によっては「クラスに女性が2、3人しかいない」ということもよくあるのではないかと思います。

ではどうしてここまで男女比が偏るのでしょうか?

もちろん文化的な背景や、そもそもの進学率の差など、原因はいろいろ考えられると思いますが、ここで取り上げたいのは「女性には数学が不得意な人が多いのではないか?」ということです。

実際、世間では数学について

「女性は男性より数学が不得意」

だと思われている節があります。この考え方がどこから出てきたのかはわかりません。本当に文系科目を好む女性のほうが多いのかもしれませんし、男性のほうが論理的だから理系科目に向いている、という意見もあるようです。(個人的には疑わしいですが笑)

今日ご紹介したいのは、この考えにまつわるとある実験です。

この実験はアメリカで行われたもので、アジア系アメリカ人の女性を対象にしています。まず、集団を三つのグループに分け、その後、それぞれに数学のテストを受けてもらいます。このテスト自体の内容は三つのグループで共通なのですが、事前に回答しているアンケートの質問が異なります。

一つ目のグループには「女性」であることを強く意識させるような質問を盛り込んでいます。例えば「女性の職業観」について問うなどですね。

二つ目のグループには「アジア人」であることを意識させる内容を入れます。これは「アジア人は数学が得意」というイメージを検証するためのものです。

そして最後のグループにはとくに「女性」も「アジア人」も意識させないような質問に答えてもらいます。

さて、では試験結果はどうなったと思いますか?

実は「アジア人を意識したグループ」が最も成績がよく、次いで「どちらも意識しなかったグループ」、最後に「女性を意識したグループ」という結果になりました。

気の持ちよう

 この実験結果が意味しているのは

「思い込みを捨てることによって試験の結果が変わりうる」

ということです。

「自分は女だから数学はダメだろうな・・・」ではなく、「自分は昔から計算とかも遅くなかったし、普通にやればできるんじゃないかな?」と考えるだけで、成績が変わってくる可能性があります。

そしてこれは数学だけに限った話ではありません

「日本人は英語が苦手」

「日本人は積極的に発言するのが苦手」

「僕はB型だから几帳面にはできない」

などなど、世の中にはこの手の苦手意識があふれています。

ですが、いったんそれらを忘れて、ポジティブな要因を考えてみることで、実際にパフォーマンスが変わるのです。

世の中、結局気の持ちようです。

少しずつでも「苦手意識」改革、してみませんか。

Koara

 

参考:, , ”Stereotype Susceptibility: Identity Salience and Shifts in Quantitative Performance”